なぜ片頭痛のときに肩こりを感じるの?~「脳の勘違い」と正しい対処法~

片頭痛とは、ズキン、ズキンと脈を打つような強い痛みが頭の片側や両側に生じ、生活に支障をきたすことがある頭痛のことです。
脳自体を検査しても異常はなく、日本では年間に約840万人が片頭痛に悩まされているというデータがあります。
私も小学生から頭痛持ちで、20歳の時に病院でMRI検査をしたところ異常はなく、「片頭痛」と診断されました。そして頭痛のたびに発生する肩こりに長年悩まされてきました。
このようなお悩みはありませんか?
▷「頭痛の数時間~前日に首や肩こりを強く感じてつらい」
▷「肩こりと同時に目がチカチカしたり光がまぶしく感じる」
▷「肩こりを強く感じた後にジワジワ頭痛が出てくるため生活に支障が出ている」
本日は、このようなお悩みの方に、少しでもお役に立てる情報をお届けしたいと思います。
先に結論をお話しします。
片頭痛の時に発生する肩こりは、神経の興奮による「脳の勘違い」によるもので、肩を揉んでも良くなりません。正しい対処は「神経の興奮を鎮めること」です。
こんにちは、仙台市太白区東中田(中田中央公園近く)で、体のゆがみを整えて不調を改善する「太白たかの接骨院」院長の髙野です。
片頭痛の時に肩こりを強く感じるという方が多くいらっしゃいます。頭痛の発作が起こり、対処や薬を飲むのが遅れた場合、最終的には横になって何もできなくなったり、吐き気が出たりすることもあるため本当につらいことですよね。
頭痛のつらさは見た目では伝わりにくいため周囲からは「サボっている」と勘違いされることもあって、理解されず苦しんでいる方もいらっしゃると思います。
このブログでは、片頭痛からくる肩こりについて、その状態と対策をお話しします。
メニュー
第1章 なぜ片頭痛のときに肩こりを感じるの?
第2章 具体的にどんな症状がでやすいの?
第3章 原因が、脳の勘違いか?肩自体か?どう見分けたら良いでしょう?
第4章 こんな時は医療機関を受診してください
第5章 脳の勘違いが原因の肩こりに対して、今日からできることはありますか?
5-1 バナナ、にがり、ブラックコーヒー
5-2 体のゆがみを整える
5-3 後頭部アイシング
5-4 早めの内服薬
第6章 まとめ
第1章 なぜ片頭痛のときに肩こりを感じるの?
頭の感覚を担っている神経(三叉神経第1枝(眼神経))と、首や肩の感覚を担っている神経(上部頸神経(C1~C3))は、脳と首の奥深くで強くつながっています(三叉神経頸髄複合体(TCC))。※
このことから片頭痛の発作が出る時に、頭の神経(三叉神経)が強く興奮すると、そのつながり(TCC)から、脳が「首や肩の筋肉が凝っている、痛い」と勘違いをしてしまいます。
実際に片頭痛患者を対象にした研究でも「頭痛と首・肩こり」を同時に訴える患者が極めて多いことが分かっています。※
私も頭痛の発作が出る予兆として肩こりを強く感じますし、それが薬を服用するタイミングの指標にもなっています。
片頭痛の時に感じる肩こりは、 「神経のつながりからくる脳の勘違い」 の場合があることを知っておきましょう。
第2章 具体的にどんな症状がでやすいの?
▷首から肩にかけてハリ感、重だるさを感じる
▷頭が重い、違和感がある
▷目がチカチカしたり、パソコンや天井の電気がまぶしく感じる
片頭痛の時や予兆で出る症状には、このような内容が多く挙げられます。
これらの症状はこれから頭痛が発生するサインのため、覚えておきましょう。
第3章 原因が、脳の勘違いか?肩自体か?どう見分けたら良いでしょう?
ここで片頭痛とは別の「緊張型頭痛」についてもお話しします。
緊張型頭痛とは、頭、首、肩の筋肉が緊張により血のめぐりが悪くなったことで発生する頭痛のことです。主に原因として挙げられるのは長時間の、デスクワーク、スマホ操作、姿勢の悪さ、運転、ストレスなどです。
つまり
▷片頭痛の時の肩こり=脳の勘違い
▷緊張型頭痛の時の肩こり=肩自体の血のめぐり
が原因と覚えておきましょう。
見分け方としては
「動いてに楽になるかどうか」です。
肩をすくめてストンと落とす動きを10回、それと手をグーパーさせる動きを10回やってみましょう。
直後に肩こりが楽に感じるのであれば、肩自体の血のめぐりが原因の「緊張性頭痛」ですので、この体操と、こまめに動くことを心がけ、血のめぐりを良くして対策しましょう。
もしまったく楽にならない場合は、第5章の対策を行なってみましょう。
第4章 こんな時は医療機関を受診してください
下記に当てはまる方は一度、医療機関を受診してください。
▷以前から何年も頭痛があるが一度も脳神経外科を受診したことがない
▷突発的に頭が割れるような強い頭痛を感じることがある
▷ここ1ヶ月以内で頭痛の頻度がいつもより急に増えた
▷市販薬や処方薬の痛み止めをほぼ毎日服用している
まずご自身の頭痛の根本的な原因が「脳か脳以外か」を知っておく必要があります。
前提として「脳自体の問題」つまり脳の詳しい検査して何かしらの異常が見つかった場合、対処が遅れると命に関わりますので、専門医の指示を仰いでください。
ただし、片頭痛、緊張型頭痛など、脳の検査をしてもとくに異常がないものは、脳以外が関係している頭痛となります。
これに関しては、体のゆがみ、姿勢、生活習慣が改善へのカギとなりますので、次の対策を実施してみましょう。

第5章 脳の勘違いが原因の肩こりに対して、今日からできることはありますか?
脳自体に異常がない前提で、「脳の勘違いが原因の肩こり」に関しては、肩を動かしたり、強く揉んだりしても改善しにくいです。
むしろ強い刺激は、痛みをごまかせても、後から神経の興奮がさらに強まり、より強い頭痛と肩こりになることもあります。
大事なのは「神経の興奮を鎮めること」です。
そのための対策は次の4つです。
5-1 バナナ、にがり、ブラックコーヒー
私のおすすめは朝にバナナ1本と、にがりを数滴入れたブラックコーヒーを一杯とることです。
バナナに含まれるカリウムは、体内の水分バランスの調整や筋肉の収縮に関係し、トリプトファンは神経が痛みに過敏になる状態を抑えるセロトニンの材料になります。
にがりに含まれるマグネシウムは、神経の興奮を抑えて、過剰に緊張した筋肉を緩める効果があります。
ブラックコーヒー内のカフェインは、血管が拡張&収縮しすぎるのを防いでくれます。
この組み合わせがおすすめな理由は、片頭痛、緊張型頭痛どちらの対策にもなるということです。
お薬のように発作の時に使うのではなく、症状が出にくい体作りのため毎朝の習慣にしてみましょう。
5-2 体のゆがみを整える
日常生活で体がゆがむと、一部の神経や血管にストレスがかかったり、血や酸素、栄養素のめぐりが悪くなったりして、結果として片頭痛や緊張型頭痛からくる肩こりが出やすくなると私は考えています。
「私の症状は体のゆがみからくるものかな?」と思った方は一度当院にご相談ください。
こちらも5-1と同様に予防として、定期的に体のゆがみを整え、症状が出にくい体作りをしましょう。
5-3 後頭部アイシング
神経の興奮、神経を刺激する血管の拡張、神経が痛みを伝えるスピードを遅くするのにアイシングが有効です。頭痛の発作が起こる前、肩こりを感じた時点で、保冷剤を使い以下の3つのポイントを冷やしてみてください。
①こめかみ
②首の側面
③後頭部の生え際
これらの部分を30秒ずつ冷やしてみて肩こりが楽に感じるようであれば、3セットほど続けてみましょう。
5-4 早めの内服薬
第1章で述べたように、脳の勘違いからくる肩こりはこれから頭痛が出るサインです。
いざ発作が起こり、薬を服用するタイミングが遅れると、最終的には寝込むほどのつらい頭痛になることがあります。そうなってしまってから痛み止めを服用しても、効きづらく、おさまるまでかなり時間がかかります。
よっておすすめの服用タイミングは、5-3の対策をしても肩こりがおさまらず、「軽く頭が痛くなってきた」(寝込んで吐き気が出るレベルをMAX10と仮定して10段階中1~2)と自覚した20分以内に服用することです。
第6章 まとめ
▷片頭痛とは、ズキン、ズキンと脈を打つような強い痛みが頭の片側や両側に生じ、生活に支障をきたすことがある頭痛のことです。
▷研究でも片頭痛の時に肩こりを感じる方はとても多く、関連性が述べられています。
▷片頭痛の時に感じる肩こりは、「神経のつながりからくる脳の勘違い」の場合があります。
予防のための日常的な習慣は、バナナやにがり入りコーヒーをとり、定期的に体のゆがみを整えること。
肩こりを感じた時は「動いて楽になるかどうか」でタイプを見極めつつ、楽にならない場合は、神経の興奮を鎮める目的で、こめかみ、首の側面、後頭部の生え際を冷やしてみましょう。
それでも肩こりが改善せず頭痛の発作がはじまった場合は、痛みを自覚した20分以内にお薬を服用するのがおすすめです。

頭痛からくる肩こりは湿布やお薬だけの対策で我慢される方が多く、「この先もずっとこの頭痛と肩こりに付き合っていくのかな」と気分が落ち込んでくることはないでしょうか。
なぜ片頭痛の時に肩こりが出やすいのかを知ることが健康への第一歩です。
仙台市太白区周辺でお悩みの方はぜひお気軽にご連絡ください。
このブログが、片頭痛の時に肩こりを感じてお悩みの方の、お役に立てれば幸いです。
最後までブログをお読みいただきありがとうございました。
毎日イキイキと美しい姿勢で明るく過ごしていただけることを願っております。
国家資格保有 柔道整復師・柔道整復専科教員
太白たかの接骨院 院長:髙野 正和 監修
この記事を書いた人

髙野正和(たかの まさかず)
資格:柔道整復師・柔道整復専科教員(いずれも国家資格)
施術歴:整形外科病院勤務、専門学校附属接骨院含め2013年より10年以上
得意分野:頭痛、肩こり、腰痛など、長引く慢性的な痛みと体の不調に対し、ソフトに体のゆがみを整える「手技整体」でアプローチ
所属院:太白たかの接骨院(宮城県仙台市太白区東中田4丁目6-67)
通院される患者さま:東中田/中田町/袋原/四郎丸/南仙台エリアだけでなく、西中田/柳生/名取/長町エリアや、遠方では仙台駅、亘理町、向山、富谷市エリアからも多数ご来院
院のURL:https://taihaku-takano.jp/
※参考文献・引用元
・Karsan, N., & Goadsby, P. J. (2018). Biological insights from the premonitory phase of migraine. Frontiers in Neurology, 9, 684.
・Calhoun, H. P., et al. (2010). Neck pain and migraine: The most common migraine symptom? Headaches/Current Pain and Headache Reports.
(片頭痛患者の約60〜70%以上が頭痛に伴う首・肩の痛みを経験していることを報告)
・Bartsch, T., & Goadsby, P. J. (2003). Increased responses in trigeminocervical neurons to cervical input after stimulation of the dura mater. Brain, 126(8), 1801-1813.
(硬膜への刺激後、三叉神経頸髄ニューロンが頸部からの入力に対して過敏になることを実証した名門研究)
・日本頭痛学会『頭痛診療ガイドライン』一部抜粋
片頭痛と緊張型頭痛(筋肉の収縮による頭痛)の併存や、片頭痛における首・肩の痛みの関連性について明確に記載:・片頭痛の発作中・発作前に見られる首のコリや痛みは、一般的な「肩こり(緊張型)」と判別が難しいため臨床上注意が必要とされています。
・片頭痛治療薬(トリプタン製剤やCGRP関連製剤)を適切に使用することで、頭痛だけでなく伴随する肩こり・首の痛みが速やかに解消されるケースが多い